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海外観劇日記

海外(主にイギリス)で観劇したミュージカル・芝居の感想覚え書き

Our Ladies of Perpetual Succour

OLPS

Our Ladies of Perpetual Succour (Duke of York's Theatre)
22/July/2017



原作 The Sopranos by Alan Warner
戯曲 Lee Hall
演出 Vicky Featherstone
美術 Chloe Lamford
照明 Lizzie Powell
音楽アレンジ・監修 Martin Lowe

出演
Caroline Deyga
Karen Fishwick
Kirsty MacLaren
Frances Mayli McCann
Isis Hainsworth
Dawn Sievewright


非常に質が良く好ましいプロダクションだった。今年のオリヴィエ賞で最優秀新作コメディ賞を獲っているのだから当然か。エジンバラフリンジ、NTのドーフマン劇場、UKツアーを経てWEにトランスファーしたもの。
当日の朝TKTSで良い席を安く買えたので、ちょっと毛色が違うミュージカルを観てみたいならとってもおすすめ。


感想

ジーヴスとウースター、The Father以来のDuke of York's Theatreの舞台は全く印象が違った。
殺風景などこかのスタジオのような空間の中央奥にバンドセット、手前左右にはパブのテーブルが並び、端のテーブルに着席しているかのような形で数名分の客席がある。知らなかった。その席に座りたいぞ。

事前に戯曲をチラリと眺めて、まあ聞き取れそうだなと劇場に向かったのだが、始まったらあまりのセリフのスピードに面食らった。
6人の俳優たちが矢継ぎ早にスコットランド訛りでやりとりをしながら主役と脇役をこなし、物語はどんどん進行して1時間45分ほどで終演。
セットも衣装も変えないままで、様々な場面やキャラクターが過不足無く表現されていく。俳優の表現力、観客の想像力を信じる演出だと言えるだろう。
転換無しで、まるでカットが変わるように瞬時に場面が切り替わり展開していくところや、全体の尺なども合わせ、映画でも観ているような気になった。
俳優たちは学校の合唱団に所属している設定で、宗教音楽のアカペラはもちろん上手いのだが、かと思えば現代ポップスもバリバリ歌うし演技も上手い。スカートを履いていても、少し姿勢を変えるだけで一瞬でだらしない酔っ払いの男に見えるのは見事。

ガールパワーに溢れた舞台だった。少女役の俳優6人とバンド3人、舞台上にいるのは全員女性だ。
このスコットランドの片田舎の少女たちのbecoming of ageものは、正直でセンチメンタルで、とっても下品であると同時にデリケートな目線で物語を紡いでいく。
少女たちがものすごい形相で飛び跳ねながらロックを歌うところでは、有り余る若いエネルギーがダイレクトに表現されていてなぜか泣けてしまった。
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